午前中は辰己先生の「新学習指導要領に期待すること」というテーマで講演。一時間半みっちり歴史的な経緯を通して教科「情報」の扱われ方(昭和60年頃から始まっているんですね〜)、技能から技術、そして科学へという方向性。「情報は役立ちすぎる」こと。次の学習指導要領はもう固まっているので、次の次の学習指導要領を見据えて動く必要があること。会場からの「教科・情報のコアを一言で言うとなんだと思いますか」との質問に「モノと情報の違いを教えることではないか」と仰っていたこと。いろいろ考えさせられました。
ポスターセッション4題。本当は聞きたかったのですが、自分の発表のことがあって余裕がありませんでした。
墨田川高校の椋本先生が、スイミングの指導にSNSを活用してうまくいっているという内容が面白いと思います。
さて、発表の詳しいことなどはお仲間のブログ等を参考にしていただくとして、自分たちの発表について。
テーマはこの記事のタイトル「究極の情報Aを目指して」というものです。椋本先生と一緒にやりました。
学習指導要領の情報Aを確認して、情報Aを概観します。情報Aは「情報活用の実践力」を中心として、それを支える「情報の科学的な理解」、そして出口として「情報社会に参画する態度」という方向性ではないかと。

そして、本校の様子を1年間の流れを説明します。情報活用の実践力が柱です。
前期の内容

後期の内容

前期で基礎的な知識やスキルはすべて教えて、後期はプロジェクト学習として総合実習形式であること。その中で情報活用の実践力を中心として「情報の適切な収集」「情報の適切な処理」「情報の適切な発信」を行うこと。中でも「適切な処理」として「情報の構造化」に力を入れたこと。
具体的なやり方として、Wordのアウトライン表示をアウトラインプロセッサとして利用。これをPowerPointに読み込めばアウトラインがそのまま再現されること。アウトラインができあがっているとA4で1枚のレポートは簡単にできあがること。それをメモ帳でHTML化することも容易で、CSSがキレイにあたること。などを実際に演示しました。
生徒の感想として「物事を決める際の新しい考え方について学んだ」、「情報Aは今までの知識をすべて使うんですね」という二つを紹介しました。
さらなる発展として、慶應大学「アカデミック・スキルズ」、東京大学「知の技法」を紹介。
「発達段階と『情報活用の実践力』」として情報と理科を例に出して比較。
「高校で必要な『情報活用』があるのではないか」との問題提起をしました。そして教科「情報」の発展を考える会の案内をして終わりです。
言い足りないことはいっぱいあるのですがコアになる部分は伝えられたのではないかと思います。1年間の授業をすべて伝えるのはムリです。
著作権のことや引用部分と自分のものとの違いについて質問がありました。
実は毎回の授業でどこから調べたのかURLをメールで(校内だけで使えるメール)提出させています。ただ、1枚のレポートレベルでは引用元を記述する程ではないだろう。という判断で割愛しています。そしてどこかのサイトをそっくり使っているものなどはその都度注意してまるまるコピー&ペーストとなることを避けました。
また、1年間の最後の最後に外部講師の授業を2時間行いました。フリーライター、新聞記者、雑誌編集者、Web編集者の4名の方々に、仕事における「情報の収集・処理・発信」の過程を話してもらっているんです。この時に、Webからの情報収集は最初の下調べ程度に使うだけで、実際の取材による一次情報しか信用できないという話もしてもらっています。
まぁそのへんは懇談会で楽しくお話しできたので良いと思います。
質問があればお会いしたときにまた聞いてください。
情報科の方々のブログ記事。
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舎密亭日乗 都高情研研究大会
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